SCROLL DOWN

2009.09

aiko Live Tour – Love Like Rock Vol.4

Photos by: Yuriko Takagi

7月23日から9月12日までaikoのライブツアーが全国6か所のライブハウスZeppで行われ、全ての会場で12台の MAC 301 Wash と36台の MAC 500 が使用されました。

aikoは1998年にデビューした人気のシンガーソングライターで、特に若い女性に人気ですが、ドラマの主題歌やコマーシャルも多数歌っているため全世代を通して広いファンを持っています。

ライブツアー「Love Like Rock vol.4」は名古屋からスタートし、東京、札幌、福岡、仙台、そして最後は大阪と、北から南まで廻りました。4日間の会場となった「Zepp Tokyo」は東京の人気スポット、ベイエリアお台場の大観覧車の真下にあり、2700人収容、ライブハウスとしては国内最大級です。

特にMCが楽しいと評判のaikoのツアー。ステージからは花道がせり出し、手の届く距離でアーティストと一体になって楽しめるライブは、あふれんばかりの熱気と MAC 301 Wash によって染められた赤い緞帳のオープニングで始まりました。

照明

MAC 301 Wash – 今春新発売のLEDムービングライトMAC 301 Washはこれが国内初デビューです。シーリングトラスに4台、フットに4台、バックフットに4台の合計12台がセットや客席、天井を、時にはメンバーや楽器のシルエットを出しながら美しく染めていました。オープニングでは赤い緞帳を染め上げ、幕の陰影がきれいに映し出されていました。ライブハウスという限られたスペースの中で、明るくコンパクトで熱くならないMAC 301 Washはアーティストにも楽器にも優しく、大好評でした。

MAC 500 – トラスに18台、ステージに8台、そのうちの4台はキューブを組み合わせたセット上に配置され、ギャラリーに6台、花道に4台の合計36台と、ライブハウスとしては、ボリューム十分。アイリスチェイスなどの機能が有効に使われ、ランダムなビーム感、ブロックチェイスなど、MAC 500の限界値を超えた演出は圧巻でした。

照明家インタビュー

照明デザインをされたお二人にお話を伺いました。

このツアーの照明デザインコンセプトについて

”ずばり「光の洪水」です。上にたくさん、下にたくさん、ありえない、見たこともない光量です”
– 上島氏

”特にこのプロジェクトは仕込み量としては多い方だと思います。いろいろな考え方があると思いますが、たくさんのものがあれば当然迫力あるシーンを作る事もできるし、逆にチョイスしてシンプルなシーンを作ることもできますから”
– 前田氏

MAC 301 Washとの出会い

”正直最初は食わず嫌いなところがあってLEDには興味がなかったのですが、小さめのライトを探していたところ、MAC 301 Washのデモを見て、特徴であるズーム、そしてフェードイン/アウトがよくチューニングされていると気に入りました。LEDの寿命や、マーチン製品ならではの信頼性を考慮して、今回のツアーに向けMAC 301 Washを導入しました”
– 前田氏

MAC 301 Washについて

”MAC 301 Washはコンパクトで光量があり、レスポンス良く、クイックに動く、ズーム機能もあり、どういう風にも使えます。青になって赤になってあっちを向いていたのがすぐこっちを向く、そのクイックさがいい。最近では一番いい機材ではないでしょうか。ビームライトとして使うことができるのはもちろん、LEDならではの圧倒的な光量でフラットな光を出すとそれが特別なシーンになったりします。そしてメンバーの近くに置いてあっても熱くないということは、遠くから明かりを作っている人間には安心感があります。今はLEDの映像を背にしますからそれに勝つためには今後はMAC 301 Washのようなライトがベーシックになっていくのではないでしょうか”
– 上島氏

”今回のツアーではシーリング、フット、バックフットに各4台仕込みましたがセットを染めるにも客席を染めるにもいい配置でした。通常のウォッシュライトの使い方ですが、メンバーや楽器のシルエットを出したり、トラスを染めたり、後ろの幕に影を出したり、当然客席に向けて目潰し的な使い方などしましたが、光量と広がりは十分で、LED特有のドット感も思ったほど気になりませんでした。バックフットは楽器のすぐ近くでしたが、熱やノイズによる影響もなく、ホール規模でも十分に使えるスペックなので10月からのツアーでもウォッシュライトはMAC 301 Washを使う予定です”
– 前田氏